
誰でも、どこからでも、自由で総合的な学問を学べる環境が整っています。
西住 美和さん/West Live Family代表
人間と環境の関わりについて、周辺分野を学際的に学ぶことにより、持続可能な社会構築の方策を探る学科です。
人間が生活し、発達する過程の中では、さまざまな「環境」を必要とします。本学科ではそれを構成するあらゆる生物の生態、システム、文化、人間、社会、心理や人間行動を学術的、複合領域的に研究します。人間そして人間社会をコアにおき、その周りに位置するすべてのものを環境としてとらえ、これをミクロからグローバルにいたるスケールで、そして生命の誕生から未来までの時間軸で考えていきます。しかしこれは、人間中心主義を意味するものではありません。環境のなかで人間は形成されるのであり、また人間社会は環境とともに変わっていくものだからです。学問分野としては、地質学から考古学、化学、心理学、社会学などを自由に横断し、幅広くアプローチします。
人間や動植物、その他の生物がどのような環境に生息しているのか、その環境はどのようにつくられ、現在どのような状況にあり、この先どのように変化すると予想されるのか研究します。特に、人間の社会活動や経済活動がもたらす地球温暖化、森林減少・砂漠化、オゾン層破壊、生物多様性の劣化に代表される環境問題の解決に向けて、自然科学を基軸としつつ多面的なアプローチから取り組むほか、循環型社会の形成や、食料・農業問題なども扱います。
文化を、異なる時代や地域における人間と環境の多様な関わりの中から生まれてきたものとしてとらえ、人と人、人とモノの関係について多角的に考察していきます。日本考古学、文化人類学、移民研究、科学史、ドイツ地域研究などを専門とする教員のもとで、さまざまなテーマに取り組みます。学際的なアプローチやフィールドワーク教育を重視していることも特徴です。
社会学とは、人間の社会的行為、社会関係、その一定のパターンとしての社会構造とその変動、それらに影響を与えている価値や文化の作用を、経験的・理論的に考察する学問分野です。社会学は人間社会が研究対象ですが、その焦点は人々の信念や行為とそのシステム(制度や構造)、そしてその生産と再生産の過程であるといえます。その意味で社会学的アプローチの大きな特徴は、人間の行為と社会構造を相互の関連のなかで理解することです。
家や街、家族、地域コミュニティなどを環境としてとらえ、それぞれの中で心や行動がどう形成され変化していくのかを研究します。研究方法は大きく建築学と心理学に分かれ、それぞれの立場から、地域の環境が心にどのような影響を与えるか、生活空間が人間、とくに子どもたちをどのように育んでいくか、都市や建築が人間の身体にどのように影響するか、などにアプローチしています。