視野が広がり、新しい自分に出会える場所。

田邊 徳雄 さん
田邊 徳雄 さん
埼玉西武ライオンズ元監督/健康福祉科学科 2011年卒業
山梨県出身。吉田高校卒業後、1985年に西武ライオンズ入団。現役時代は主に遊撃手としてチームの黄金期を支える。引退後は二軍コーチおよび球団職員を歴任。一軍打撃コーチ、監督代行を経て、2015年からの2シーズン監督を務める。コーチ業のかたわら2007年4月~2011年3月までeスクールの健康福祉科学科に在籍。

期待と決意を胸にeスクールに入学

eスクールに入学した動機をお聞かせください。

高校卒業後、すぐにプロ野球の世界に入りましたが、高校時代は大学進学を希望していました。機会があったら何かを学んでみたいという思いは、当時からずっと持ち続けていましたが、選手時代は当然のことながらそんな時間はありません。

16年の現役生活を経た後引退し、二軍のコーチを務めるようになった頃、妻が他大学の通信教育を受けており、その姿にも刺激され、現役時代より多少なりとも時間の余裕ができた今なら勉強できると思い、早稲田大学人間科学部eスクールへの入学を決めました。

仕事との両立はいかがでしたか?

2007年に入学してからの4年間、二軍の試合や練習が終わったあとにパソコンに向かって勉強する毎日を過ごしました。eスクールには最長8年間在籍できますが、時間があると自分に甘えが出てしまうと考え、必ず4年で卒業するという強い決意をもって臨みました。

パソコンさえあればどこでも受講できるスタイルは、社会人の学ぶ機会を広げてくれます。けれどそれなりの覚悟とやる気は当然必要で、私自身もこの頃の平均睡眠時間は3~4時間でした。辛いと思ったこともありますが、なんとかやり遂げたことで、それまでの野球人生とは違う充実感や達成感を得られたと思います。

指導者として、人として成長できたと実感

eスクールの学びはキャリアアップに活かされましたか?

監督やコーチは人間を相手にする仕事ですから、人間科学部なら何かしらのヒントになることを学べるだろうという期待をもって入学しましたが、その成果は予想を大きく超えるものだったと感じています。特に3年目から2年間在籍したゼミでの学びは、それまでプロ野球の世界しか知らなかった私にとって、まさに“目からうろこが落ちる”経験の連続でした。

ゼミでは、幼い子どもから高齢者、障がいをもつ人など、年齢もバックグラウンドもさまざまな人たちと一緒にティーボール(野球やソフトボールから派生したボールゲーム)を楽しみました。そうした人たちと交流するなかで、学生各々が汗をかきながら何かを感じとるというのがゼミの方針でしたので、私自身も非常に多くのことを学びました。

結果、eスクールで学ぶ前と比べ、コーチとして選手に接する態度が変化したと思います。それまでは、とにかくうまくなってほしいという一心で技術向上だけに目を向けていましたが、eスクールで学んだ後は、選手一人ひとりの気持ちやそのときの状況を考えながら、ときには違う角度からアプローチすることも必要であることに気づかされました。また、どのような状況でも余裕をもって物事を考えたり行動したりできるようになり、人間的に成長できたことも大きな収穫でした。

eスクールでの学びや出会いは貴重な財産

eスクール入学を考えている方々にアドバイスをお願いします。

仕事との両立は決して楽ではありませんが、その苦労をはるかにしのぐものを得られるのがeスクールの魅力です。世界が広がり、新しい自分に出会うことがキャリアアップにもつながるはずです。

また、eスクールではさまざまな仕事をもつ幅広い年齢層の方々が学んでいます。ディスカッションの場では、自分では考えもしなかった千差万別の意見が出てくるので、新しい発見をすることができます。特に経験を積んだ年長の方の意見には心を動かされるものが多く、大いに勉強になりました。こうした出会いもeスクールで得られた貴重な財産です。

皆さんもぜひ、eスクールでさまざまな人や学びに出会い、自分を磨いてください。

(※上記インタビューの内容は2015年5月時点のものになります。)